飲食店オーダーエントリーシステムの種類と特徴をずばり解説します!
前回の記事では「今さら聞けない!飲食店オーダーエントリーのメリット」について解説をしました。前回の記事でも少し触れましたが、最近の飲食店効率化用アプリなどの登場でオーダーエントリーシステムの役割が非常に重要になってきました。
そこで、今回の記事では、オーダーエントリーシステム種類と特徴を、30年以上飲食店専門のレジ屋として経験を積んだ私たちの目線で解説していきます。
なお、今回の記事ではオーダーエントリーシステムを「OES」と略して表記します。
目次
OESの種類
OES誕生依頼、世の中の飲食店では長い間、レジシステム大手の東芝テックやNECプラットフォームズなどが製造するメーカー系OESが導入されていきました。操作性やできることに多少の違いはありますが、機能としては同等のものが市場に導入されています。
アップルのipadが誕生してからは、タブレット端末やスマートデバイス、汎用性の高い機器などを利用してできるアプリ系OESも登場しています。スマレジ・Uレジ・Airレジといったレジアプリに連動できるOESアプリがそれにあたります。
このような種類のOESが現在市場に導入されていますが、次にそれぞれの特徴を解説します。
それぞれの特徴
メーカー系OESの特徴
特徴①
丈夫で使い勝手が良い
全く壊れないという事ではありませんが、水濡れや落下などの衝撃にある程度耐えられるよう製造されています。また、使い勝手を想定して製造されていますので操作性がよいです。ただし、専用端末なので機器操作を覚えるまでにトレーニングが必要となり、店舗スタッフが使用できるまで時間が必要です
特徴②
すべての機能が搭載されている
様々な店舗オペレーションを想定されて製造されているので、前払いや後払いへの対応やセルフ会計など、多くの機能がすでに入った状態で機器を利用することができます。一部費用が必要な場合もあります
特徴③
サポートが充実している
サポート拠点が全国各地にあり、機器のトラブル対応や修理などで充実したサポートが受けらます。ただし、修理費用は別途かかり、保守点検サービスを受ける場合も別途費用が必要となります
特徴④
導入費用が高額になりがち
専用端末で用意されるので、機器の費用とは別に、初期設定やトレーニングの諸費用が必要なため、導入費用が高額になりがちです。高額なためリースでの利用も用意されています
特徴⑤
他システムとの連携が限定的
クレジットやQRコード決済などの周辺機器、予約や会計などの業務用アプリとの連携がメーカー指定になり自由度が低いです。また、連携するための費用が必要な場合もあります
特徴⑥
最新の状態で使用できない
機器は買取り型なので購入した時点での機能で利用しなければなりません。具体的には、軽減税率に対応していないレジを購入していた場合は、別途対応用プログラムを購入する必要があります
特徴⑦
メニュー等設定作業が複雑
OESを使用するためにはハンディーターミナルの使い方を覚えることに加えて、メニューや各種設定方法も覚える必要があります。この設定方法を理解するのが大変で、設定内容が多岐に渡ったり、専門用語が多かったりと複雑になっています
特徴⑧
売上集計に制約がある
貯まった売上データは分析するのに大変貴重な情報となりますが、データがレジに貯まっているので、レジでしか分析できなかったり、期限など集計機能に限界があったりなど制約が多いです。また、パソコンで集計したい場合は、別途費用が必要になることもあります。機器が故障しデータが壊れてしまった場合は、データ自体も破損し消滅してしまうこともあります
アプリ系OESの特徴
特徴①
導入費用が安い
ハンディーターミナルやキッチン用プリンター、レジなどの機器をタブレット端末や汎用機器を利用して導入するため、初期費用がメーカー系と比べて半分以下で導入できます。ただし、アプリ利用料として月額費用が必要なところが多いです
特徴②
操作が簡単
スマートデバイスを使用しているので操作が直感的にわかり、スタッフのトレーニングがほぼ必要ありません
特徴③
他システムとの連携先が多い
プログラム情報を公開しているところが多く、そのためクレジットやQRコード決済などの周辺機器、各種業務用アプリとの連携先が多数あり、費用をかけずに連携することができます。ただし、連携先が限定されたり、連携費用がかかるサービスもあります
特徴④
常に最新の状態で利用できる
クラウド上にプログラムがあり、常にバージョンアップを繰り返しているので、購入時期に関わらず最新の状態でアプリが使用できます。iphone等に入れてあるアプリが更新されるイメージです
特徴⑤
サポートが手薄
サポートが電話やメール対応のところが多いので、メーカー系ほど手厚いサポートが受けにくいです。またハードウェアの保守なども用意されていないところがあり、機器が壊れたら買いなおし、設定を自分でする必要があります。ただし、汎用機なので難しい設定などは必要なく、インターネット上でのマニュアルも充実しています
特徴⑥
データ保管が安心
プログラムや売上データをクラウド上で保管しているので、万が一機器が故障しても新たな機器を購入すれば、元の状態に戻すことができます。iPhoneの情報が自動的にi-cloudに保存されているイメージです
特徴⑦
メニュー等設定作業が簡単
インターネット上で管理サイトが用意されているサービスが多く、メニュー設定やその他の設定が簡単にできるようになっています。難しい用語もなく直感的に理解できるようになっています
特徴⑧
分析ツールが用意されている
インターネット上である程度の分析できるサイトが用意されているサービスが多く、分析ために別の仕組みを購入する必要なりません。それ以上の機能も他のサービスと連携出来たりもします
まとめ
オーダーエントリーシステムの種類とそれぞれの特徴を列記しました。まとめてみると・・・
メーカー系OES
- 専用機器として開発され使い勝手がよくサポートもしっかりしている
- 導入費用が高額なりがち
- 修理や保守など維持費が必要
- なにか連携したいサービスがあっても限定的になる
- 設定が複雑
- 分析なども限定的
アプリ系OES
- 汎用機を利用するため導入費用が安い
- アプリの月額利用料が必要
- 連携先が多くやりたいことが実現しやすい
- 設定が簡単
- 分析ツールも用意されている
それぞれの長所・短所があるので、オーダーエントリーシステムを選ぶ際に参考にしていただければと思います。
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